1. 宣言! at2001 09/20 |
「先生!」じゃないんだ。
体育祭の選手宣誓をすることになった。
なんで運チな俺にこんな役が回ってきたのか!?
親のなんとからしい。
「今度の体育祭、楽しみだわぁ。」
突然、そんなことを言い出した。
いくらPTAやってるからってヒドイよ勝手に決めるなんて…。一生懸命なのはわかるけど、
お前のかぁちゃんケバイナ、なんていわれて困っているんだぞ。
…ったくっ、宣誓をするのも疲れるし、ここらでエケープ出来るくらいの根性もないし、気ままな親が嫌いなわけでもない。
「はやく済ませて帰ろうとしてるだろ。」
そんなことは、あるんだが。頼むから、そんなに力入れないでくれ、俺は体育界系じゃないんだから。
「あと、1回だけにしてくれませんか、予定があるんで…。」
「おまえでも、そんな口きくんだなぁ。じゃ、続きは明日…なんてない!あしたが本番なんだ。」
注.こんな滅茶苦茶なことはまずないと想う。
インスビなのだ。
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2. ひかりの朝。 at 2001 09/20 |
ツルーツルー。
携帯が鳴り出した。
「もう、こんな時間かぁ。」
目覚めたのは、午前7時。
カーテンを全開にして、意識を外に向ける。低血圧のひかりは、朝が苦手だった。
「眩しい。今日も晴れね。」
しばらくボーッっとしている。
いつものめざましのテレビをつける。
「これがなきゃ、朝って感じじゃないものね。」
…今日の天気は晴れ。傘はいりませんよ。…
お天気のおねえさんが言うのを聞きながら、朝の支度を始める。トーストにコーヒー、時間がないときはそれで済ます。
…今週のヒットチャートは…
このあたりから化粧を始める。女の身だしなみって、結構時間がかかる。
「今日のカラーは、いけてるぞ。」
鏡に全身を移しながら、自分に気合をいれる。
「行ってきます!」
玄関をでる、人が行き交う中を颯爽と歩き出す。
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3. たっくんの日常。 at 2001 09/21 |
「ねぇ、ねぇ。」
そこには、ありさんの行列。
「どこに行くの?」
ありたちは、ただ行進をしているだけ。
「ねぇ、ねぇ。」
そこには、あかい花が咲いていました。
「なんで花火みたいなの?」
彼岸花は、なにも答えません。
「ねぇ、ねぇ。」
そこは、公園でした。
「いっしょに遊ぼうよ。」
石でできたパンダは遊んでくれそうもありません。
「たっくん、帰ろうか。」
ママが迎えにきました。
「ねぇ、ねぇ。今日のごはんはなぁに?」
「たっくんの大好きなものよ。」
気づいたでしょ、たっくんの口ぐせ。
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4. 青の風景。 at 2001 09/26 |
青、……
青い空、雲ひとつない良く晴れた日。
向日葵が一面に咲き誇る大地。
見上げると、灼熱の太陽。
麦わら帽子の可愛い子。
青い海、セーリングを楽しむ小船。
淪が打ち寄せる浜辺。
ときどき、イルカとご対面。
椰子の木陰で佇む君。
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5. ☆ ゆめ、ありし… ☆ A-1
at 2001 10/01 |
「声優になりたい!」
「でも、どうしたら成れるんだ?」
頭の中でいろんな疑問が浮かんでくる。美子は、高校に入学したばかりだ。
フツーの女の子がアニメに興味を持ち、いろんな作品にふれるにつけその思いはつのるばかりだ。
TV・映画を観ているだけではなれない。
アニメ専門誌をみていて声優をやっている人は役者が多いと知った。
ちょうど学校では、新入生を迎える行事が…。
なかでも目を引いたのが演劇部である。
部員が極端に少ないのにも驚いた。
不安に想いつつも、部員になった。
演劇部の練習は地味である。
腹筋の体操からはじまって、腹式呼吸を取り入れた発声練習。
美子には、すべてが難しかった。
中学時代は帰宅専門で部活と言う経験さえなかったのである。
同級の部員に指導されてもついていくのがやっとだった。
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6. 月見の草。 at 2001 10/09
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「どこか、行こうか。」
彼と一緒に出掛けるのは、ひさしぶり。
いつもの場所をあたためるのもいいけど、
こうして秋の風をうけながら走るのもいい。
「ここ前にも、通っただろ…。」
そういえば、去年の秋は赤い彼岸花が咲いていたっけ。
数時間走らすだけで、こんなところに出るって不思議。
ふと、景色が止まった。
そこは、高い木もない、見渡す限りのススキの野。
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7. コーヒー・ブレーク -1- at 2001
10/17 |
街を歩いていると、いろんなサ店をみつける。
いいなと想う瞬間、コーヒー・ブレーク。
たまたま裏通りに足を向けたらこじんまりとした店があった。ドアがきしんで閉まるとマスターが声をかけてくる。
「いらっしゃい。」
「自慢のコーヒーをください。」
と言うと嬉しそうな目をしてコーヒーを挽いている。カウンターにかけると、さっとおしぼりが出る。
店内にはクラシックが流れ心が和んだ。何も言わなくていい空間がそこにあった。サイフォンが傾きいい匂いが拡がった。コーヒーと一緒にクッキーを出してくれた。
「特別にね。」
とニッコリ笑っていた。
☆以前書いてたのを、手直しして書いてます。
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8. コーヒー・ブレーク -2- at 2001 10/29 |
コーヒーカップが傾き、あとには満足そうな顔が残った。
「美味しい!なんてブレンドですか?」
「今度いらした時にお教えしましょう。」
意味ありげに男が女に答えた。
店の中はこじんまりとしていた。
「ここは古いんですね。」
「建物はね。」
「あの絵もステキ。」
女はこの店のままの雰囲気をした絵を指差した。
「ここのオーナーの絵なんですよ。…お替わりはいかがですか。」
「ご馳走様でした。クッキーもグーでした。」
女は勘定をすませ、席を立った。
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9. コーヒー・ブレーク -3- at 2001 10/29 |
目覚めのコーヒーはインスタント。
ラジオをつけると、すてきな音楽が流れ出す。
天気のいい日は家でこもるのは惜しい気がする。
片付けもすんだし散歩に出掛けよう。
今日はどのあたりにしよう。
本棚から地図を取り出し床の上に広げた。
そうしたところで行く当てもない、よしペンで決めるか。
いい加減な方向に足を向ける。
誰かの庭に咲いた花々の美しさに目を向ける。
ふと店の看板に目を留める、この前に寄った喫茶店だった。
太陽が真上にくるには少し早いけど寄ってみるか。
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10. 坂。 at 2001 11/09
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目の前にゆっくりとした長い上り坂があった。
何処までも果てしなく続いているように見える。
あの坂を登れば、何か見えてくるのだろうか。
目の前に急な坂があった。
子供たちはキックボードで滑り降りていった。
年を重ねた婦人がヨッコラショといって上ってくる。
ベビーカーを押している奥さんは上り下りが大変そうだ。
段々になった坂がある。
始めは調子よく登った。
足元を何度も確かめながら降りてくる小さな子。
グリコでじゃんけんを楽しむ大きな子。
坂は時としていろんな表情をみせる。
この坂いつか来たかしら…。
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11. 種 at 2001 12/05
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あたたかくなるころ 蒔いた種が芽吹く
なぜ いまごろ
私の気持は 季節とともに移っていた
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12. 2つの極 at 2001 12/05
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学校で習った反対語は「意味無い」と想ってた
現実には どちらかよりであることが多い
良いコト 裏を返せば 悪いコト
どれもが うまくやっている
自分の意志どうりの コタエ
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13. 突風 at 2001 12/05
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春一番で あの子の制服のすそが フワッ
あの子は 慌ててスカートを押さえる
ボクは 見ぬふりをする
あの子の視線は ボクに向けられる
春 まばゆい制服のすそ…
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14. クリスマス at 2001 12/25
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きみとふたりのクリスマス
ふたり寄り添い歩いたよ
きみのかなり長めのマフラーもふたりなら丁度いい
ホワイト・クリスマス
ひとりきりのクリスマス
ゲレンデを滑り降り
見上げると夜空の星のまたたき
ブルー・クリスマス
みんなで祝うMerry Christmas!
楽しくゲームに興じる
シャンパン開ける音もにぎやか
Happy Christmas!
☆Christmas song を募集されてた kazutoさんのところへ投稿したものです。
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